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セザンヌは、じゃがいもがお好き。芸術家が愛した食べ物とは?

芸術家というと変わった食べ物を好みそうですよね?ですが「近代絵画の父」と称されるポール・セザンヌ(1839-1906)は素朴な味を好みました。

言うなれば、ふるさとの味、母の味。じゃがいものソテーにフェンネルのスープ、狩のグリーンサラダ…どれもネーミングからどんな料理かが想像できてしまうシンプルなもの。ちなみに"フェンネル"とはハーブのひとつで、セロリに似た食感と味が特徴です。

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<写中>『フェンネルのスープ』。母親の得意料理で友人のルノワールもセザンヌの母親が作るこのスープが大好きでした。

<写左>『じゃがいものソテー』。オリーブオイルで炒め、塩と黒胡椒で味付けしたシンプルな料理です。

<写右>『狩のグリーンサラダ』。オリーブオイル・塩・黒胡椒で混ぜ合わせただけのグリーンサラダ。子供時代、親友たちと狩遊びを楽しんだ時にランチで食したもののようです。

セザンヌは生涯20回以上も故郷エクス=アン=プロヴァンスとパリを往復する生活を送りましたが、パリへ戻る際は南フランス産のオリーブオイルと野菜を持参していたそうです。こだわりが強いというか、頑固というか…南仏人としての誇りと頑固な性格は食の好みにも垣間見ることができます。

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今回紹介した"セザンヌめし"を作ってみましたので、その素朴さを動画からもご確認ください。


諸橋近代美術館で開催している展覧会/小企画展「若きセザンヌの挑戦」 同時開催 常設ダリ・コレクション展/会期 〜11月29日(日) 無休/時間9:30〜17:00まで(最終入館は30分前)<2020年11月30日(月)〜2021年4月23日(金)冬期休館>